武冨豊・女子中長距離マラソン部長は「これが現状。晴れ渡った空とは正反対に重苦しい雰囲気が女子マラソン界を包んだ。
選考会で慎重になる面もあるが(スパートされた場面で)チャレンジしてほしかった」と振り返った。実に1キロ以上もの差をつけられた。
世界陸上代表内定の条件だった2時間24分を切る選手も現れず、尾県貢専務理事は「日本人同士の争いに終始していては記録的にも世界につながらない」と厳しく指摘。15キロ過ぎにチェロメイがスパートすると、反応する日本選手は誰もいない。
那須川が伊藤との日本人トップ争いを制してゴールに入ったのは、チェロメイがゴールテープを切ってから3分35秒後。